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麓 穂乃佳
因島高校卒業
和田ゼミ所属
私が県立広島大学地域創生学部地域文化コースを進学先に選んだのは,高校時代からまちづくりに関心をもっていたことに加えて,オープンキャンパスで聴講した模擬講義やゼミ紹介で県立広島大学に魅力を感じたからです。特に,オープンキャンパスのゼミ紹介で,まちづくりを専門とする和田ゼミではまちづくりの理論や実践的方法を学べること,さまざまな地域組織と協働しながらフィールドワークを行っていることを知って,県立広島大学に進学して和田ゼミで学びたいと考えるようになりました。そして,推薦入試を受験して合格し,2020年4月に県立広島大学に入学しました。
県立広島大学に入学してからは,1年次は尾道市因島の自宅で,2年次は広島市内のアパートで,ほとんど他人との関わりがないまま,ひたすらオンライン授業を視聴していました。3年生になってからは対面授業が始まりましたが,その中で「日本語文化論研究」という授業が印象に残っています。カタカナ表記が多い昔の日本人女性の名前について,自分の祖母の話も聞きながらレポートを作成しましたが,その過程で日本人女性の名前の変遷だけでなく,当時の人々の考え方や暮らしぶりも知ることができました。
3年次には入学前から念願だった和田ゼミに入り,まちづくりに関する学習を本格的に始めました。和田ゼミは研究室での学びに加えてフィールドワークを重視しており,私たちの学年は静岡県焼津市にフィールドワークに行きました。和田ゼミのフィールドワークは日程調整もインタビュー調査も学生自身が主体的に行うことが求められ,最初は戸惑いましたが,その経験を通じて企画調整能力やコミュニケーション能力を高めることができたと感じています。また,ゼミの仲間と協力して取り組んだことで,協働する力も高められたと思います。
3年次の後半からは,因島出身の人気ロックバンド?ポルノグラフィティのファンの因島への移住(聖地移住)のメカニズムを明らかにする卒業研究に取り組んでいます。焼津市でフィールドワークを経験したので,卒業研究ではフィールドワークに主体的に取り組めていますし,フィールドワークを通じて島の人のあたたかさをはじめ因島の魅力を再発見できたり,移住者や島外の人の因島への見方を知ったりすることができて,とても楽しいです。
卒業後は尾道市に本店を置く農業団体に就職する予定です。仕事を通じて地域の皆様の生活を支えることはもちろん,休日には地域のイベントに参加するなど,自分自身も楽しみつつ,地域のにぎわいづくりに貢献したいと考えています。
私は高校時代から「まちづくりを学びたい」「地元に貢献したい」と考えていましたが,県立広島大学での学びや経験は,私の考えや行動をローカルな領域に押し込めるのではなく,ナショナルさらにはグローバルなものへと広げてくれました。そうした学びや体験は,これから地元のまちづくりに貢献しようと考える私にとって貴重なものであり,必ず役に立つことになると信じています。